👶乳前歯・乳臼歯の役割
🔹乳臼歯の役割
1歳までに離乳が完了し、ペースト状のものから徐々に歯ごたえのあるものに移行
する頃に第一乳臼歯が生え、なんでも食べるようになる頃に第二乳臼歯が生え、それ
らの食形態に対応できるようになっているのです。
乳臼歯mp歯ぐきから出ているところ(歯冠)の形は永久歯の奥歯とよく似てお
り、また根もしっかりとし、2〜3根と複数あり、噛む力(咬合力)に十分耐える形態
を備えています。
幼児の口の中の大きさは、成人と比較するといちじるしく小さいが、なんでも食べ
られる咀嚼能力が要求されるため、乳臼歯の下にあり、乳臼歯と入れ替わる永久歯の
小臼歯より噛む部分が大きいのが特徴です。このように、乳臼歯は食物を噛み砕き、
噛みつぶす事が第一の役目です。
幼児期からの小児期は日々成長、発達しており、十分で適切な栄養を必要とされま
す。しかしむし歯で歯をぬくようになると咀嚼はいちじるしく減少します。そのため
重症う蝕児は低体重で、免疫力の低下した子供になることが、研究から明らかになっ
ております。また十分な咀嚼力がないため軟食となり、口腔機能の発達に悪い影響を
及ぼします。
第二の役目は、後継永久歯の保護です。
乳臼歯の根は複数で、分岐した根の広がりは永久歯の大臼歯の根の広がりと比較し
て大きいのです。その大きな根の広がりの下に、おのおのの永久歯(後継永久歯)が
成長しています。この永久歯が丈夫で立派な形に育つには、健康な環境が必要なので
す。乳歯がう蝕になったり、歯根の先が病気になると、エナメル質や象牙質の形成が
不完全な永久歯が生えてきます。