🔹萌出性歯肉炎
乳歯、永久歯ともに、歯ぐきから顔を出してから歯全体が見えるくらいに萌出する
までに、日数がかかります。萌出性歯肉炎は、歯がまだ一部しか顔を出していない
時期に起きやすい、歯ぐきの炎症です。歯が生えはじめている部位の歯ぐきは、一
時的に歯に被さるかたちになりやすく、被さった歯ぐきの下に汚れが入る隙間がで
きます。
炎症の原因は、生えてきた歯と歯ぐきの間にたまった汚れで、その中で細菌が繁
殖すると歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。また抵抗力が低下
している場合には、腫れが大きくなって痛みを生じることがあります。
萌出性歯肉炎を予防するうえでの基本は、生えはじめている歯のまわりの汚れ
を、柔らかめのブラシなどを使ってていねいに落とすことですが、腫れが生じたあ
とに歯の萌出に気付くこともあり、腫れがひどくて痛みもあるような場合には、患
部を清潔に保つことに加えて抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。