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粘膜疾患②悪性腫瘍と前癌病変☆東京顕微鏡診療専門歯科衛生士Kim

こんにちは。顕微鏡歯科衛生士☆衛生士8年目のkimです(*・ェ・*)ノ~☆

 

 引き続き口腔粘膜疾患についてお話しします。

悪性腫瘍は顕微鏡歯科診療を行う歯科衛生士にとっては最も知るべき疾患です。

 

口腔粘膜の悪性腫瘍は癌種が大多数を占め、そのうちの約40%が舌癌です。その他歯肉、口腔底、頬粘膜、硬口蓋にみられます。病理組織所見は約90%が粘膜上皮を起源とする扁平上皮癌であり、その他が腺癌、未分化癌などです。その他悪性疾患には肉腫や悪性リンパ腫があります。

癌は触診すると周囲組織よりも硬い“硬結”を触れます。癌が増殖するにつれて中心部が壊死して潰瘍になり、潰瘍辺縁は境界明瞭で堤防状の隆起を伴っています。

臨床的な発育様式から表在型、外向型、内向型に分類され、予後はこの順序で悪化します。

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舌癌

 口腔癌のうち舌が最好発部位で約40%を占めます。

好発年齢は50〜60歳以上の高齢者で歯牙、義歯、パイプ、喫煙、アルコールなどの刺激が原因であると考えられます。

舌癌は、舌背部や舌尖部に発生することはまれで、ほとんどが舌縁部に発生します。また、頸部リンパ節への転移が生じやすいです。

前癌病変として白板症や紅斑症があります。

口腔粘膜は様々な刺激によってびらんや潰瘍が生じやすいので、このような場合は刺激の原因除去により治癒します。原因が見当たらず、2週間以上経過しても治癒しない場合は癌の可能性が高いと言えます。診断には病理組織学的検査が重要です。

・症状

初期は無痛であるが、硬結や接触痛進展例では出血や疼痛を生じます。

 

歯肉癌

歯肉癌は口腔癌の約30%を占め、舌に次ぐ好発部位です。

下顎での発生率は上顎の約2倍で、上下顎ともに臼歯部に多くみられます。歯肉は直下に骨が存在するため、比較的早期から顎骨に浸潤するという特徴があります。

早期の場合は歯周病との鑑別が困難であるため誤診による抜歯を行った結果、刺激により癌の進行を早めてしまったケースも報告されており、周囲の硬結の確認が重要となります。

・症状

早期には自覚症状に乏しく、歯肉の腫脹や潰瘍形成、歯牙の動揺などで癌と気づく場合が多い。

 

前癌病変と扁平上皮癌の病理

正常部に比べて癌がより発生しやすい形態学的変化をきたした組織を前癌病変とよび、これには“白板症”と“紅斑症”が含まれます。前癌病変では“異形成”といわれる粘膜上皮の構造とこれを形成する細胞の形態学的変化を示します。これらの変化が多くみられ、その程度が著しければ異形成が高度であると表現し、癌により近い病変ということになります。

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・上皮過形成(過角化症)

単に上皮層と角化層の厚みを示すだけの状態で、何らかの慢性刺激による反応性の変化。

 ・軽度異形成

均等に上皮層の厚みが増加し、上皮脚は伸長するか、太く先端が丸くなる傾向にあります。上皮層を構成する個々の細胞における変化は目立ちませんが、軽度異形成は癌化へ向かっての初期変化としてだけではなく、反応性変化の場合にもみられることがあるので、臨床的・病理学的に、癌化の初期段階と反応性変化とを区別するのは必ずしも容易ではありません。

・中等度異形成、高度異形成(上皮内癌)、早期浸潤癌

異形成は軽度→中等度→高度→上皮内癌の順でなります中等度異形成より高度になると、上皮層の厚みは菲薄化する場合、肥厚する場合、菲薄化と肥厚化が混在する場合、厚みが一定でうねるような凹凸を示す場合など多様で、症状や部位によって異なります。また、上皮脚先端は丸く太くなっていきます。上皮を形成する構成する個々の細胞の異形成は基底細胞層近くだけでなく、上皮表層近くまでの多くの細胞に認められるようになります。そして、更に進んで上皮脚先端から細胞塊が分離して結合組織内へ浸潤するようになると、“早期浸潤癌”と診断されます。

 

白板症(前癌病変)

白板症は疾患名ではなく灰白色を呈する病変をいい、原因不明な上皮層内の変化による白色病変です。前癌病変と考えられ、頬部粘膜や舌縁の舌白板症は癌化しやすいため十分注意しなければいけません。灰白色で粗造な隆起性の白板症は悪性化の可能性があります。

病理組織検査により確定します。白板症の約1割が癌化するといわれています。

カンジダ症との鑑別が必要となります。

※真菌による日和見感染症であるカンジダ症の場合、ガーゼなどで拭い取ることが可能です。

 

次回は良性腫瘍についてまとめようと思います。

 

今夜もお付き合いいただき、ありがとうございました。

顕微鏡診療専門歯科衛生士Kim

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