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✳︎口唇裂・口蓋裂 治療

口唇裂・口蓋裂の治療

 

 口唇裂・口蓋裂の子どもに対する治療の目的は、生まれつき離れて開いてしまっって

いる裂の部分を閉じ合わせて通常の形に戻し、正常な機能を習得できるようにしてあげ

ることです。

 これにはどうしても外科手術が必要となります。かなり以前は、口腔外科、整形外

科、耳鼻科などの診療科でこの手術が行われていましたが、現在では口腔外科、形成外

科が専門的に手術を行っています。

 大きな病院や大学病院では、口唇裂・口蓋裂センターを設置して、手術を受けた後の

他の必要な治療や管理を、専門科が連携しながら一貫して行っている施設もあります。

 

 

 

▶︎口唇裂の手術

  口唇裂の手術を行う時期について、一般的に生後約3〜4ヶ月頃で、赤ちゃんの体重

 が6㎏を超えた頃を基準として行われています。口唇裂が両側にある場合には、裂の

 状態によっては両方を一度に手術を行う場合と、この時期にどちらかの片方だけを手

 術し、この傷が治ってくるのを待って、生後6〜7ヶ月、もう片方を手術する方法も行

 われています。

  手術がなぜこの時期かというと、赤ちゃんの全身的な状態が安定してくる時期であ

 り、手術を行う部分の口唇がある程度発育してくるので、手術がやりやすくなること

 があげられています。

  最近では、この手術をするまでの期間に、口の中にマウスピースのような物を装着

 して哺乳をしやすくしたり、離れている歯ぐきの部分をできるだけ寄せて手術をしや

 すくする方法も試みられています。しかし、赤ちゃんに心疾患などの合併症がある場

 合はその疾患とのかね合いで、口唇裂の手術時期が延期されることもあります。 

  手術は入院して、赤ちゃんが全身麻酔によって眠っている間に行われ、通常手術後

 1〜2週間で退院となります。実際の裂部を縫い合わせる手術の方法については、裂の

 タイプや範囲、施設によって多少異なり、詳細は専門書にゆずりますが、いずれにし

 ても、裂部を単に縫い合わせるのではなく、鼻や口唇の形や手術後の発育、機能が十

 分に得られるような綿密な方法で行われています。

  また、口唇裂だけの場合、この初回のし手術で目的のほとんどは達成されますが、

 その後の成長に合わせ、傷跡や鼻の形などの修正手術を時期を見て行うこともありま

 す。 

 

 ▶︎口蓋裂の手術

  口蓋裂の手術を行う時期や方法については、以前より国内でいくつかの意見があ 

 り、それぞれの施設で少しでも良い手術結果を求めて、時期や方法を検討しているの

 が現状です。口蓋裂の手術の重要な目的は、食物をよく摂取できるような口蓋の形態

 や機能の獲得と、鼻咽腔閉鎖機能という言葉の面で非常に重要な働きを改善すること

 にあります。

  言葉の面では、できるだけ早い時期に口蓋の手術をしたほうが正常な発音の習得に

 有利であり、一方、顎の発育や歯並びなどの面では、発育がある程度進んだ遅い時期

 に手術をしたほうが影響が少ないと言われています。したがって、おもに最近では年

 齢が1歳代で軟口蓋と呼ばれる奥の部分だけを閉じておいて、顎の発育を考慮して5〜

 6歳までの間は、硬口蓋の部分の裂は、人工の閉鎖床という装置でふさぐことになり

 ます。

  いずれの手術法でも、それぞれ長所や短所があり、この短所の部分をできるだけ少

 なくする方法が工夫され、行われています。

  また最近では、これらの口唇や口蓋の形成手術以外に、将来永久歯が生え始めて歯

 並びや噛み合わせの治療(歯科矯正治療)を行う時期になって、これらの治療と関連

 して、歯を並べる土台とも言える歯槽骨が裂によって欠けている場合にはその部分、

 骨を作るための骨移植の手術が行われることが一般的になっています。これらの手術

 も、患者さんに少しでも良い歯並びの形態や機能を回復してもらうことを目的とした

 ものです。

✳︎唇顎口蓋裂 原因

口唇裂・口蓋裂 原因

 

 口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんが生まれてくる原因については、多くの研究者により研究

されていますが、明らかな原因は現在のところまだわかっていません。

 一般的に、生まれつきの異常はすべて遺伝が原因していると考えがちですが、決して

単純に遺伝的要因だけに左右されるものではありません。確かに遺伝的要因の関与が高

いことも否定されてはいませんが、母親の胎内で順調に発育していく過程を妨げようと

する周囲の要因、つまり、これら環境的な要因と遺伝的要因が相互に作用して、妊娠初

期の口唇や口蓋が形作られる時期にトラブルを引き起こすのではないかと考えられてい

ます。

 したがって、これまで口唇裂や口蓋裂の方がいらっしゃらない家系でも、この病気が

発現することはよくあります。このような環境的要因には、両親の年齢、母体の病気や

栄養状態、エックス線、薬剤やアルコール、タバコなどの嗜好品などもあげられていま

す。

 また、口蓋裂・口唇裂の赤ちゃんには、からだの他の部分に合併した病気が見つかる

ことも比較的によくあります。心臓の異常、耳や手足の形の異常などがあげられます

が、細部にわたる全身的な検査を受けておくことが大切です。

 

 

 以上のように、口唇裂・口蓋裂は先天的な顔面、特に口腔領域の形の異常と言えます

が、この鼻や口の部分は、栄養の摂取、呼吸、言葉の発音などの、人が生活するうえで

非常に重要な働きを担っている器官でもあります。

 したがって、害は顔面の審美のうえだけの問題だけでなく、これらの重要な機能に早

期より影響を及ぼすことが多く、生まれた直後より医療面のサポートが必要となります。

 

 

▪️唇顎口蓋裂  ✳︎ 口唇裂・口蓋裂

 

✳︎口唇裂・口蓋裂

 

 🔹口唇裂・口蓋裂とはこんな疾患です

   口唇裂とは、一般に上口唇(上くちびる)に裂(切れめ)ができた状態で生まれ

  てくる疾患です。また、口蓋裂とは、口腔(口の中)と鼻腔(鼻の中)を隔ててい

  る口蓋(上あごの歯列の内側の部分)の部分に裂を生じて生まれてくる疾患を呼ん

  でいます。

 

  ▶︎口唇裂・口蓋裂が生じるメカニズム

    母親の胎内に宿った赤ちゃんの顔の部分は、最初から形ができあがっているの

   ではなくて、顔面突起と呼ばれるものが組み合わさり、徐々にくっつき合ってで

   きあがっていきます。同じように口腔の天井ともいえる口蓋も、口蓋突起という

   組織が合わさってくっついて作られます。

    これからは妊娠の初期である約3ヶ月頃までに見られ、この間の過程になんら

   かの異常が起きると、本来組み合わさる部分がうまくくっつかなくなり、その結

   果、裂が残って、口唇裂や口蓋裂が発生すると考えられています。

 

  ▶︎分類と発生頻度

    ひと口に口唇裂・口蓋裂といってもさまざまなタイプがあり、医学的には裂の

   できる場所や範囲によって分類されており、口唇裂であれば、上唇の左右どちら

   か片方のみに生じる場合や、左右の両方に裂が生じる場合もあり、裂の範囲も唇

   だけでなく鼻や歯ぐきの方まで広がっていることもあります。

    口蓋裂においても、口蓋全体に裂が生じる場合や、軟口蓋と呼ばれる口蓋の奥

   の部分だけに裂があったり、表面からは見えない口蓋粘膜の下の組織だけに裂が

   存在しているタイプなどさまざまです。

    また、これら口唇裂と口蓋裂の双方が組み合わさっている場合も多く見られま

   す。

    口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんが生まれる割合は、人種や地域によってかなり差が

   あり、白人の900〜1000人に一人の割合に対して、黄色人種である日本人ではお

   よそ500〜600人に一人とされ、他の人種より発生の割合がかなり高いと言われて

   います。

✳︎ 高熱後の急性歯肉炎

 

あけましてえおめでとうございます🎍

本年もよろしくお願い致します。

 

🔹高熱後の急性歯肉炎

 

  小児は大人と比べて熱が出やすく、発熱にともなって歯肉炎などの口腔症状があら

 われることがあります。発熱の原因は不明のこともよくありますが、多くはウィルス

 感染が原因と考えられています。また最近感染によっても発熱し、歯肉炎が見られる

 ことがあります。

  急性の歯肉炎とともに口腔粘膜や口唇、頬に広がる小水疱や潰瘍が見られる病気に

 単純ヘルペスウィルスの感染があります。乳幼児、次いで学童に多く見られ、発熱を

 ともないます。炎症は歯肉のほぼ全体に及び、出血が見られることもあります。ま

 た、接触痛をともなうため、一時的に食事を摂りにくくなります。急性期は安静が基

 本で、可能なら歯ブラシやガーゼなどで口腔の清掃を行います。

  まれですが、歯茎に潰瘍や化膿がみとめられ、強い口臭があり、食事の困難をとも

 なう急性壊死性潰瘍性歯肉炎に罹ることがあります。口腔内の清掃が悪いところに、

 体力や免疫力の低下が加わると、歯ぐきで紡錘菌やスピロヘータなどの細菌が増殖し

 て起きます。歯ぐき以外の粘膜にはあまり変化は見られません。治療としては、抗菌

 薬の投与や栄養補給、安静が基本になります。

第15回 首都圏滅菌管理研究会

 

 今年も木の葉が色づく季節に開催されました、首都圏滅菌管理研究会に参加させてい

ただきましたのでご報告いたします。

 

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          【第15回首都圏滅菌管理研究会】

 

・開催日時 2018年11月10日㈯ 

      午前10時~午後17時

・会場   伊藤国際学研究センター 伊藤謝恩ホール

 

・テーマ 「滅菌保証を再考する」

 

【感染症基礎講座X】

感染制御に役立つ栄養療法の力
  土師 誠二(医療法人社団蘇生会蘇生会総合病院副院長・外科部長)

 

【教育講演】

内視鏡外科手術機器のリプロセス時のポイント
  錦織 雄詩(オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社)

 

【シンポジウム】

滅菌保証を考える
 Ⅰ.CIとBIの基本、BIの意義と信頼性
  長瀬 昭広(スリーエムジャパン株式会社)
 Ⅱ.オートクレーブ滅菌バリデーションの実践報告とパラメトリックリリースの検討
  小林 誠(榊原記念病院)
 Ⅲ.現場における払い出しの実情
  酒井 大志(越谷市立病院)
 Ⅳ.歯科クリニックでの滅菌保証のあり方
  戸田 奈緒美(イリタニオフィス)

 

【特別講演】

インテリジェント・ホスピタルの要は中材業務が担う
  大平 明弘(前島根大学副学長・前眼科学講座教授)

 

【ディスカッション】

 

【参加自由型企画】

=中材業務の見える化に向けてⅡ=
  <パネリスト>
  市橋 友子(聖路加国際病院)
  大川 博史(東京大学病院)
  松本 敏明(町田市民病院)
  橋本 章(株式会社名優)
  奥野 雅士(スリーエムジャパン株式会社)

 

 

  今回は、当院歯科衛生士 戸田奈緒美先生の講演、また論文掲載もあり大変充実した

講演会となりました。ご興味がある方は、当院にてご覧いただけますので、お声がけく

ださいませ!

 

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 さて、私事で大変恐縮ですが、今年の夏闘病生活を送った親族がありました。術前術

後にわたり、当院長 入谷先生をはじめ、歯科衛生士 戸田奈緒美先生には、沢山の知

識やアドバイスを頂戴しており、様々な苦しい時を乗り切ることができました事を大変

感謝しております。

 

 そして、この講演会での感染症基礎講座では、当時の状況や現在の状態などを念頭

に拝聴することができました。

 

 身体的な見た目には関係なく、低栄養になっていることがあること、低栄養によって

術後の合併リスクが高まることが分かりました。

 

*術後感染性合併症を防止するために

 

 

術前    ➡    ・低栄養、肥満対策

              ・感染対策

           ・宿主免疫能の強化

           ・併存疾患の管理(DM,など)

 

術中              ➡              ・低侵襲手術の導入(鏡視下)

                                       ・体温保持

                                       ・出血量と手術時間の減少

                                       ・手術手技と器具の進歩

 

 

術後              ➡              ・液性メディエーターのコントロール

                                       ・高濃度酸素

                                       ・血糖コントロール

                                       ・低栄養と免疫不全の改善

 

                   ・ワールドワイドガイドラインより

 

 私は、親族が大手術を受けるにあたり、当院の先生方サポートの元、術前術後の強

 化栄養のサポートに努めました。

 親族が高齢であることから、エネルギーが不足しがちなため、おやつに好きなものを

 食べることで、食べる楽しみを感じてもらうことにしました。乳製品、プリン、アイ

 スクリーム、まんじゅうなどエネルギーが高いものやたんぱく質が多く、栄養価が高

 いものを食べました。

 その結果、術前の体重の増減も少なく、体力・筋力は良好のお墨付きの元、大手術

 へ挑むことができました。術後の経過も良好で、スムーズに退院を迎えることができ

 さらには術後の検診も順調です。

 本題とは少し離れますが、美味しいものを、楽しくいただくこと。これこそが心と

 身体の栄養に繋がるものだと痛感いたしました。

このような対応ができましたのも、当院の先生方を始め、スタッフの皆様に支えられ

て闘病生活をスムーズに乗り切ることができました事だと思います。この場をお借り

いたしまして、改めて感謝いたします。

 

 

シンポジウム  滅菌保証を考える
 CIとBIの基本、BIの意義と信頼性    

   長瀬 昭広(スリーエムジャパン株式会社)

 

 ・CI・BIのインジケータの役割について

 

CI

特に重要な滅菌条件の滅菌器庫内における“バラつきを検知”

👇

個々の滅菌物が置かれた場所で目近物の重要条件が達成されたことを使用する

BI

菌が殺滅できる状態であったこと“滅菌工程の致死性を確認”

👇

実際に滅菌工程が菌(芽胞)を死滅させる条件に達したことを確認する目的で使用

 

  CIとBIがそれそれぞれの役割から保証を位置づけ、物理的インジケータによる記録によって滅菌管理が保証される。

 

・今回の公演から、当院における滅菌業務につて

 

患者様への良好なイメージ作り

処置内容ごとに器材を適切に取り扱う

洗浄の作業手順

器材はセット組された状態で洗浄・すすぎおよび乾燥のプロセスを行う

滅菌における包装と滅菌機への挿入

器材を1つのセットにまとめて収納

保管の効率性と完結性

滅菌終了後、簡便に収納・保管

 

 

・当院における滅菌管理の信頼性について

  当院では、化学的インジケータ・生物学的インジケータ・物理的インジケータ、三種

のインジケータを正しく併用し、日々ホームページで滅菌保証をアップしております。

 

  また、今回の講演会により、滅菌技術、医療安全について意識向上に繋がりました。

そして、初心忘れず、目に見えない天敵を撃退!手洗いですね!!

✳︎ 上唇小帯の異常

 

🔹上唇小帯の異常

 

  上唇小帯は、上唇と歯ぐきをつなぐ「すじ」で、上唇の中央を上の方にめくった

 ときに、粘膜から歯ぐきにかけてピンと張って見える部分を言います。

  生まれてすぐの赤ちゃんでは小帯の幅が広く、付着部も下寄りです。前歯が生え

 た後も、2歳くらいまでは小帯は比較的太く、上の真ん中の歯と歯の間に入り込ん

 でいることがあります。しかし、発育につれて付着部が歯ぐきの上のほうに移動

 し、細くなっていきます。

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   乳幼児期は手術の必要はありませんが、上の前歯が永久歯に生え替わってから

 も、歯と歯の間に小帯が入り込んでいるような場合は、小帯を切除する手術を行う

 ことがあります。 

  小帯が付いている位置が歯に近く、前歯の間に入っているような場合、歯みがき

 の際に歯ブラシが小帯に当たりやすいということがあります。また上唇が前歯に被

 さりやすく、汚れを観察しにくいことがあるので、上顎前歯の歯みがきのときには

 上唇を押し上げながら行うなどの工夫が必要です。

 

✳︎ エプーリス

 

🔹エプーリス

 

  エプーリスは、歯ぐき(歯肉)に発生する良性の腫瘤(はれもの)で、球形に歯

 肉が膨らんだ形をしています。上顎の前歯部の歯肉が好発部位で、色はまわりの歯

 肉とあまり変わりがないか、やや赤みを帯びています。成人女性に多く見られ、局

 所への何らかの刺激が引き金となって生じると考えられていますが、まれに先天性

 エプリースといって新生児や乳児に見られることもあります。

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  先天性エプリースは発育期の奇形的なものと考えられており、歯ぐきへの刺激や

 炎症とはほとんど関係がなく、多くは自然治癒します。それに対して通常のエプリ

 ースは、歯を支える骨や、歯と骨の間にある歯根膜とつながっており、ふくらんだ

 部分だけを取り除いてもすぐ再発します。

  エプリースを十分に取り除くためには、骨などとつながっている基部も含め、エ

 プリース全体を手術によってていねいに摘出する必要が有ります。

 

✳︎ 萌出性歯肉炎

 

🔹萌出性歯肉炎

 

  乳歯、永久歯ともに、歯ぐきから顔を出してから歯全体が見えるくらいに萌出する

 までに、日数がかかります。萌出性歯肉炎は、歯がまだ一部しか顔を出していない

 時期に起きやすい、歯ぐきの炎症です。歯が生えはじめている部位の歯ぐきは、一

 時的に歯に被さるかたちになりやすく、被さった歯ぐきの下に汚れが入る隙間がで

 きます。

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  炎症の原因は、生えてきた歯と歯ぐきの間にたまった汚れで、その中で細菌が繁

 殖すると歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。また抵抗力が低下

 している場合には、腫れが大きくなって痛みを生じることがあります。

  萌出性歯肉炎を予防するうえでの基本は、生えはじめている歯のまわりの汚れ

 を、柔らかめのブラシなどを使ってていねいに落とすことですが、腫れが生じたあ

 とに歯の萌出に気付くこともあり、腫れがひどくて痛みもあるような場合には、患

 部を清潔に保つことに加えて抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。

 

✳︎ 萌出性嚢胞

 

🔹萌出性嚢胞

 

  歯が歯ぐき(歯肉)から顔を出すことを「萌出」と言いますが、歯が萌出する少

 し前に、歯ぐきに透明感のあるふくらみは柔らかいドーム状のことが多く、中に液

 がたまっています。淡いピンク色のこともありますが、やや青紫っぽい色をしてい

 ることもあります。永久歯よりも乳歯、特に乳臼歯の萌出の際にみられます。

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  このふくらみを萌出性嚢胞と言いますが、一般に嚢胞という名前がついている病

 気の場合、ほとんどのものが外科的に摘出しないとならないのに対し、萌出性嚢胞

 は短期間のうちに自然消滅します。治療の必要もなく、痛みが出ることもありま

 せん。萌出性嚢胞がなくなると間も無く歯が萌出してきます。

✳︎ 舌に白い苔のようなもの(舌苔)

 

🔹舌に白い苔のようなもの(舌苔)

  健康なときの舌の表面は、淡いピンク色をしています。よく見ると細かい凹凸が

 あってザラザラしていますが、それは舌の舌の表面に、舌乳頭と呼ばれる小さな突

 起が多数あるからです。味を感じるための味蕾と呼ばれる器官の大部分は舌乳頭に

 あります。また舌の奥のほうから手前にかけては、舌の表面がうっすらと白っぽく

 なっており、これを舌苔と言います。

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  舌苔は舌の表面にある糸状乳頭と呼ばれる組織に、食べ物のかすや剥がれた粘膜

 が付着し、そこに細菌が繁殖するなどしてできたものです。体調の変化、特に風邪

 や熱性疾患に罹患したような場合、舌苔が厚みを増して白いものが付着しているよ

 うに見えたり、舌苔の色が変わったりします。

  舌苔の付き方には個人差があり、抵抗力の有無や唾液の出方、1日のうちの時間

 によっても変化します。口内炎にともなって見られることもあります。なお、ミル

 クを飲んだあとの舌の色が白っぽく変わることがありますが、その場合は何もしな

 くても唾液などで徐々に目立たなくなります。

 

✳︎ 舌の潰瘍

 

 

🔹舌の潰瘍

  歯が生える前の時期を無歯期と言いますが、この頃は舌に潰瘍を形成することは

 めったにありません。赤ちゃんが生まれてからの約半年間は、吸せつ運動の際に乳

 首を上下の唇でとらえ、舌と顎をリズミカルに動かすことで乳汁を取り込み成長の

 源にしています。特に舌の前後、上下方向のダイナミックな動きが乳汁の取り込み

 には重要です。

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  ふつうは歯が生えていない時期に、前述のように先天性歯や新生児歯がある場合

 には、おっぱいを飲むときの舌の運動にともない、歯が頻繁に舌の裏側にぶつかり、

 それがくりかえされて舌に潰瘍ができることがあります。歯の先端がとがっていた

 り、薄く鋭利な場合には高い頻度で潰瘍が生じます。この潰瘍を「Riga-Fede(リ

 ガ・フェーデ)病」と呼びます。

  「Riga-Fede(リガ・フェーデ)病」になると、おっぱいを飲むときに舌に痛み

 を感じることから、乳汁摂取が著しく妨げられます。そのため、歯のとがった部分

 を丸める、あるいは歯に詰める材料を貼り付けて、歯の形を丸くするなどの治療を

 行う必要があります。

  赤ちゃんは唾液が多いことから、歯科材料を歯に貼り付ける治療は決して容易で

 はありませんが、接着技術の進歩で良好な結果が得られるようになりました。歯か

 ら舌への刺激がほとんどなくなると、ふつう潰瘍は速やか消失します。

✳︎ 先天性歯(先天歯)

 

🔹先天性歯(先天歯)

  乳歯が生えはじめる時期には個人差がありますが、ほとんどの場合、生後6ヶ月

 以降に下顎の真ん中(乳中切歯)から生えてきます。平均は8〜9ヶ月です。ところ

 が、生まれたときにすでに歯が生えていることがあり、そのような歯を先天性歯

 (先天歯)と言います。また生後一ヶ月以内に生えてきた場合には新生児歯と言い

 ます。

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  先天性歯あるいは新生児歯は一本だけのこともありますし、二本みられることもあ

 ります。ほとんどは下顎の乳中切歯です。なぜ通常よりもずっと早くに歯が生えは

 じめるかは、わかっていません。

  赤ちゃんに歯が生えてくることは喜ばしいですが、先天性歯や新生児歯について

 は残念ながら当てはまりません。多くの場合、これらの歯は根の形成が不十分でグ

 ラグラしており、また噛み合う相手の歯もあまりありませんから歯としての役割を

 発揮できません。動揺が著しい歯については、抜歯せざるを得ないことがあります。

 また動揺があまりない歯では、吸せつ(母乳を吸う)運動の際に舌に歯がぶつかる

 ことで舌下部に潰瘍を作ってしまうことがあります。

  先天性歯の色は、通常の白色の場合もありますが、黄色味がかっていることも多

 く、そのような歯では正常な乳歯に比べて表層のエナメル質の硬さが劣っています

 (形成不全歯といいます)。形成不全歯では、歯が噛み合うようになった後に早く

 すり減る傾向があります。

 

 

✳︎ 乳児期に口の中に現れる病気

 

 

 👶乳児期に口の中に現れる病気

 

   舌や粘膜など軟組織に現れる病気に特に気をつけて見てください 

 

 

 

 

🔹上皮真珠

  生まれて間もない時期から、おおむね生後数ヶ月くらいにかけて、直径が1㎜

 から数㎜くらいの大きさの、光沢のある白い球形のかたまりが歯ぐき(歯肉)に見

 られることがあります。かたまり部分の組織が上皮由来であり、真珠に似ているこ

 とから上皮真珠と呼ばれます。しかし実際には真珠のように硬いものではなく、時

 間とともに吸収されてやがて消失します

 

8020健康推進財団よりf:id:tokyo-microscope:20180907142951p:plain

  かたまりの大きさはさまざまで、個数についても1個から数個以上とさまざまで

 す。生まれる以前の時期に、歯を作る役目を担っていた組織の一部が吸収されずに

 残り、それがかたまり状に変化してできると考えられています。

  乳歯が生えはじめるよりも前に自然に消失しますので、治療の必要はありません。

 また乳歯の生え方や歯ならびへの影響もありません。

  また、似たような白く球状のかたまりが口蓋(上顎の粘膜部の凹み)の真ん中に

 現れることがあり、それはエプスタイン真珠と呼ばれます。

  上皮真珠は比較的目に付きやすい場所にできますが、エプスタイン真珠について

 は気付かれないこともあります。

  白くくっきりとした上皮真珠については、生えてすぐの歯のように見えることも

 あります。

 

 

✳︎ 舌の動きと音声

     👶言葉や音を発することも歯と口の大きな機能です。

 

 

🔹舌の動きと音声

  舌は、早く自在に形を変えて動くことができる器官です。食べる時には特に激し

 く動きます。口に入ってきた食物を奥歯の上に乗せる、噛み潰された食物を分け

 る、唾液と食物を混ぜる、飲み込むために食塊を作りながら咽頭部に運ぶなど、目

 的に応じて形を変えながら種々の働きをします。

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 音声についても、舌は多くの音を作る主役を演じています。前述の口唇音と前後し

 て「ダ」「タ」などの音が聴かれてきます。これからの音は、舌の先方を上の前歯

 のすぐ後ろに押し付け、押し付けた舌をすぐに離すと同時に発音すると聴かれる

 「舌先音」などと呼ばれる音です。口を開けて舌の先方を上下に動かす必要がある

 ことと、この頃に下の乳前歯が生えてくることなどから、”よだれ”をともないなが

 ら「ダダ、タタ、ナナ、ネーネ」などの音が聴かれます。

  これらの音が長くなったり短く重なるなどして「単語」として意味を持つように

 なります。また、舌と口蓋(上あご)が接触して作られる音ですので、比較的容易

 に接触場所と接触して離すタイミングなどを覚えることができます。舌と口蓋を少

 し離して、その隙間を呼気を通らせて発音する「サ」「ラ」などの非接触音は、隙

 間の取り方や呼気の強さなど少し音を作る(構音)のが難しいため接触音で代行し

 てしまった際に、赤ちゃん言葉などと言われます。

 

✳︎ バブバブ、ウマウマ(喃語)と言葉の発達

 

 離乳期から幼児期は、食べるための口の動きが発達すると同時に、言葉の発達の準

備期ともいえる喃語の時期でもあります。食べること、話すことはどちらも口を中心

になされています。両方の機能は非常に密接ですが、食べるときの舌、唇、顎などの

動きの発達が音、(特に子音)を作る(構音)ときの舌、唇、あご(顎)などの動き

の発達より早期に獲得されています。そこで、食べる動きは、言葉を話すときに出す

「音」を作る土台を担っており、言葉の発達(構音機能)のためには是非必要です。

 しかし、上手に食べられるようになると、だれもが「話し」ができるようになるわ

けではありません。言葉の発達には口の機能発達だけでなく、耳(聴覚)を中心に

目(視覚)や手(触覚)などを通した繰り返しの「言葉」のための学習が必要です。

また、言葉で分かり合えるようになる以前に、母親と家族との親密な接触関係の形成

など、知的、心理的、情緒的な面を含めた多面的な発達も必要とされています。

 

 

 

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🔹唇の動きと音声

 🔻{ウマウマ}

  {「マ」「バ」「パ」「ブー」}などは、上下の唇を使って音を作るため口唇音

 と呼ばれています。自分の意思に応じて唇を動かすことができるようになると、口

 唇音が聞かれ始めます。しかしながら、まだ意味がないため「喃語」と呼ばれてい

 ます。離乳食が上手に食べられるようになるのに唇は大切な役割を担っています。

  生後6〜7ヶ月頃にはスプーンの食物を唇で挟んで、擦りとる動きが発達します。

 この頃に、水の入ったコップやお椀に顔を突っ込んで、”バブバブ遊び”ができるよ

 うになります。こうして呼気(吐く息)の強さと持続(長さ)がかなり自身でコン

 トロールできるようになってきます。

  生後8ヶ月前後の頃には、それまでの「アー」と聴こえていた喃語の発生時に

 「マー」の音がときどき聴くことができるようになります。これは「アー」の発声

 時に、音が口から出るのを遮るかのように、上下の唇をしっかり閉じて息を鼻に抜

 くようにしながら唇を開き「マー」の音を自分で出せるようになります。この音の

 繰り返しが意味を持つことを、繰り返して頻度が高くまわりから教えられ、

 「ママ」「ババ」「バーバ」「ブーブ」「マンマ」など意味のある言葉として獲得

 されていきます。

  このように唇は食べるためだけでなく、言葉の発達のうえからも大切な器官で

 す。離乳食を与える際や、コップから水を飲ませる際などに、上手に使うことがで

 きるような介助の工夫が大切です。

 

 

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