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🔹口蓋裂児の哺乳の工夫

 

 

🔹口蓋裂児の哺乳の工夫

  お母さんの胎内では、完全に母体に依存して育ってきた赤ちゃんも、出生の瞬間か

 ら赤ちゃん自身で生きて行くための活動を開始しなければなりません。哺乳という栄

 養摂取のための生理的活動もその一つで、出生直後から’反射運動として赤ちゃんに備

 わっています。

  口唇・口蓋裂という病気は、この栄養の取り込みを行うための口や口の中に異常が

 あるわけですから、生まれてすぐから、赤ちゃんがお乳をうまく飲めないという問題

 が生じることがしばしば起こります。

  口唇裂だけの赤ちゃんの場合は、口唇で乳首を上手に捕らえることが難しい場合が

 ありますが、お乳を吸う力や飲み込むことに関してはほとんど問題がないようです。

 しかし口蓋裂をともなう赤ちゃんでは、口の中の天井ともいえる口蓋の部分に裂があ

 るので、お乳を吸い出すために必要な口の中を陰圧にする力が弱く、乳首を口蓋の部

 分に押しあてて、舌で絞り出すことが上手に行えないため、授乳に関する問題が起こ

 ることになります。また鼻からお乳が漏れ出たり、溢乳や吐乳なども起こりやすくな

 ります。

 一般にこれらの問題に対しては、次のような指導や工夫がなされています。

  授乳は直接母親のおっぱいからすることが母子関係の面からも望ましいわけです

 が、実際はうまくお乳を吸えないことも多いため、搾乳して、飲みやすい哺乳瓶から

 与えるようにします。口蓋裂の赤ちゃんのために工夫された特殊な乳首の哺乳ビンも

 数種類市販されていますが、一般用の乳首の孔を広くしたり、孔の数を増やしたり、

 十字に切り込みをいれたりして吸いやすくして使用することもできます。また、乳首

 自体を何回か煮て柔らかくして使うことも良いでしょう。

  授乳の姿勢は赤ちゃんを立たせ気味にすることで、鼻漏れや溢乳、むせなどを起こ

 しにくくさせ、授乳中に空気をたくさん飲むことも多いので、排気(げっぷ)をこま

 めにさせてあげることも大切です。また、一回の哺乳時間は15〜20分程度に¥を目安

 として、1回分の哺乳量が少ない時には回数を増やしてあげるようにすると良いでし

 ょう。1回の哺乳時間が長くなり、赤ちゃんやお母さん自身が疲れてしまわないよう

 にしましょう。

  いずれにしても大切なことは、焦らずじっくりと、その赤ちゃんに合った方法を探

 し出したり、合うように工夫してあげることです。多くの赤ちゃんは、日が経つにつ

 れて、上手に哺乳できるようになりますが、どうしてもうまく授乳できない場合や、

 発育が順調でない場合には、医師などに相談してみてください。

 

🔹自立支援医療(育成医療)制度

✳︎自立支援医療(育成医療)制度について

 口唇・ 口蓋裂の治療には、児童福祉法に基づく医療制度である育成医療制度の適用

も受けることができます。

 この制度は18歳までのお子さんが健康保険を利用して機能改善が見込める治療を受け

たときの家族負担分に対して適用されますが、指定された育成医療機関で治療を受ける

ことが条件となります。

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自立支援

 この制度による給付を受けるためには、原則として治療前に医師の意見書や世帯調

書、世帯主の収入証明となる書類などを申請書に添えて、居住地の保健所や保健センタ

ーに提出し、審査を受けることが必要となります。地域や世帯主の所得の状況によって

は負担金が異なる場合もあります。また育成医療の期間が過ぎた18歳以上の患者さんで

は、状況に応じては更生医療制度が適用されていますが、特別な美容整形的な手術や歯

科治療の一部には保険が適用されないものもあり、詳細は担当の医師や医療ソーシャル

ワーカーなどに相談されたほうが良いでしょう。

 

✳︎親の会友の会などの活動について

 口唇裂・口蓋裂という障害をもって生まれたお子さん達のご両親や家族の方、あるい

は成長された患者さん自身が中心となって、各地域ごとに、また全国規模で口唇・口蓋

裂のお子さん達のより良い医療や生活を求めて、自主的に活発な活動をしている組織が

親の会や友の会などのグループです。

 おもな活動として、口唇・口蓋裂のお子さんの育児に関するさまざまな悩みや、療育

に関する問題などに対して会員が情報を交換しあったり、相談を受けたり、種々の企画

を通じて会員家族の交流の場ともなっています。また口唇・口蓋裂に関する各分野の専

門家の講演会や勉強会を開催し、最新の知識の収集などに努めています。

 さらに、各地域の会が連携し合い、より良い医療体制、社会的保障制度の改善や充実

を求めたり、この障害に対する一般社会での理解を促そうとする社会的な活動も精力的

に行われています。

🔹口唇裂・口蓋裂の治療費と医療福祉制度について

🔹治療費と医療福祉制度について

 

  口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんは早期より手術や言語訓練、耳鼻科的治療、歯科的治療

 などにより医療機関への通院が必要となり、必然的に通院回数も増え、通院期間も長

 期に渡ることが多くなります。したがって、手術のための入院やそれぞれの治療の通

 院にかかる費用の負担が大きくなります。

厚生労働省

厚生労働省

  しかしわが国の場合、ほとんどの人々が保険制度によってなんらかの健康保険に加

 入しているため、保険治療を行っている通常の医療機関であればこの適用を受ける

 ことができ、乳幼児医療費助成制度やまた高額分に対しては高額療養費制度が設けら

 れています。

  一般には保険の適用されない歯科矯正治療なども、口唇・口蓋裂の治療に限っては

 認められています。

✳︎口唇裂・口蓋裂 歯や歯並びに関する問題

 

✳︎歯や歯並びに関する問題

 

 口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんも歯の生える時期や準順序に大きな違いはありませんが、

裂の近くの歯が斜めや曲がって生えたりすることがあります。また歯の質に少し弱い部

分があったり、歯の数が少なかったり、反対に多い場合もあります。裂の範囲やタイプ

によっては、歯並びが裂の部分で分断されて歪んだ形になってしまい、噛み合わせも上

下が反対の形で噛み合う状態になることもあります。

歯並び

歯並び

 歯や歯並びなどの問題や、手術後の裂の付近の粘膜や筋肉などのつっぱりの状態など

によっては、食物の停滞や口の中を清潔に保とうとする自浄作用が低下し、清掃性(歯

みがき)の難しさも加わり、赤ちゃんの時期からむし歯(う蝕)が発生しやすい状況に

なります。食生活の面でも、つい家族の方もお子さんが好む甘味物や飲料を与えがちに

なったりする傾向があります。

 これらの不利な条件がそろうとむし歯が多発したり、重症化して痛みが出たり、歯を

失うことにもなり、その結果、歯並びや噛み合わせにさらに悪い影響が起こり、将来始

まる矯正治療も良い条件でできなくなってしまうこともあります。

 したがって、赤ちゃんのときから虫歯の予防を主としたケアがとても大切です。歯並

びや噛み合わせの問題は、将来生え変わる永久歯の歯並びを目標に矯正治療によって改

善され、歯が足りない部分は最終的に補綴治療で回復されます。最近のこれらの歯科分

野の治療の進歩はめざましく、より審美的、機能的な改善がなされています。

 以上、主な問題だけを取り上げましたが、口唇裂・口蓋裂の治療やケアは、各分野の

専門家が連携して協同で行う体制が望ましく、現在わが国でも医科や歯科の多くの分野

に加え、臨床心理士、医療ソーシャルワーカーなどの、保護者や患児を精神面や社会面

でサポートしていく専門家が一つのチームを作り、総合治療を目指すようになってきて

います。

 

✳︎口唇裂・口蓋裂 治療後の問題について

 

🔹言葉に関する問題

 

 

 人が言葉を話すためには、精神面での発達が順調であるとともに、口や口の中の器官

がうまく協調しあっって機能しなければなりません。話をするときには、口蓋の奥の軟

口蓋と呼ばれる柔らかい部分が、上に持ち上がり、鼻と喉の部分を閉鎖して息が鼻のほ

うへ抜けないようにしますが、口蓋裂があるとこの動きがうまくいかず、鼻咽腔閉鎖不

全の状態が起こり、発音の障害が生じることになります。 

イリタニオフィス

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 口蓋裂の手術は、鼻咽腔閉鎖機能を言葉の発達過程の早期に十分改善させることを大

きな目的の一つとしています。したがって手術後も、言葉が正常に発達しているかどう

かについて、言語聴覚士などの専門家に定期的なチェックをしてもらう必要があります。

 鼻咽腔閉鎖不全以外にも、上あごの形や歯並びなどによっても言葉に影響を及ぼして

いる場合もあり、必要があれば時期を見て言語訓練や指導がなされることもあります。

またお子さんに言語の発達の過程で、言葉を楽しく覚えてのびのびとお話ができる環境

を、日常生活のなかで整えてあげることも大切です、

✳︎口唇裂・口蓋裂 治療後の問題について

 

 

✳︎治療後のケアと定期検診

 

 

 口唇裂・口蓋裂の治療は、口唇や口蓋の形成手術がうまくいくことが重要であること

は当然ですが、手術がうまくいくことが重要であることは当然ですが、手術だけで問題

が全て解決するわけではありません。栄養管理の面で大切な哺乳や離乳に対するケア

や、上気道感染の防止などの小児科的な指導や管理は、手術前の時期では赤ちゃんの体

力養成に必要です。また、手術後も全身的な発育や精神的な発達を定期的にチェック

し、なんらかの問題が生じれば早期に見つけて対応することも大切です。

 口唇裂・口蓋裂のお子さんに一般的に生じやすく、専門的な治療や管理には次のよう

なことがあります。

 

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治療後の問題については以下になります。

 

1.耳に関する問題

 

2.言葉に関する問題

 

3.歯や歯並びに関する問題

 

 

 

1.耳に関する問題

 

 口蓋裂のあるお子さんに多い耳鼻科的な病気として、滲出性中耳炎があげられます。

滲出性中耳炎とは、耳の中の中耳と呼ばれる部分に水が溜まる病気で、中耳と口の奥の

咽頭を結んでいる耳管が機能異常のため、口の中から感染により、中耳に炎症を起こす

ことにより生じます。

 中耳に水が溜まると、音がうまく伝わらず伝音性難聴を引き起こすことになり、口蓋

裂のお子さんでは、この耳管の開口部の働きや形態的な異常が生じやすいのではないか

と考えられています。

 このような耳の聞こえが悪くなる病気は、言葉の発達にとっても直接的な影響を与え

る問題であり、耳鼻科医による定期的な検査が大切です。

 

 

第16回 首都圏滅菌管理研究会

 

 第16回首都圏滅菌管理研究会に参加させて頂きました!

 

 

開催日 平成31年4月20日(土) 10:00~16:55
場所 東京医科歯科大学 鈴木章夫記念講堂
テーマ  再生処理と感染対策のピットホール

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講演プログラム

1.【感染症基礎講座XI】
  「意外に知られていない消毒の要点」
  齋藤 祐平(東京大学医学部附属病院 手術部)

2.【教育講演I】
  「続・内視鏡外科手術機器のリプロセス時のポイント」
  彌田 佳之(オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社)

3.【シンポジウム】

  「意外に気付かない再生処理の誤解」
   I. 「搬送と仕分け」
     荻野 亜起子(自衛隊中央病院)
   II.「意外に気付かない再生処理の誤解 洗浄、組立、滅菌」
     小林 誠(榊原記念病院)、酒井 大志(越谷市立病院)
   III.「どのように管理していますか? ~中材からの払い出しと保管~」
     大西 真裕(株式会社リジョイスカンパニー)
   IV.「歯科器材処理の中央化にあたっての課題」
     大 川 博史(日本ステリ株式会社、東京大学医学部附属病院)

4.ポスターセッション
(1601) 「da Vinciのインストゥルメントにおける、洗浄後の乾燥時間削減に向けた取組み」友部 千裕、他

5.【会長講演】
  「より良い中材へ! 研究会からの提案」
  深柄 和彦 (東京大学医学部附属病院 材料管理部 部長)

6.【教育講演II】
  「滅菌部門従事者への人材育成について ~滅菌部門の人材育成を12年間担当した振り返り~」
  久保木 修(京滋滅菌業務研究会 代表)

7.ディスカッション

8.【参加自由型企画】「職場の人間関係の悩み」
  パネリスト
  市橋 友子(聖路加国際病院)
  菊池 光高(日本ステリ株式会社)
  小松 正廣(株式会社リジョイスカンパニー)
  松本 敏明(鴻池メディカル株式会社)

 

 

 この度のセミナーを通じて、医療従事者として身に付けるべき感染防止や消毒・滅菌

に関する基本的な事を学ぶことができました。これまでの業務で重要なポイントを見落

としていたりすることがないかなど、そして未熟な部分は知識を高めて参りたいと思い

ました。1つ1つの業務内容や患者様と接する際の注意すべき事など重ね合わせて拝聴

することができたので、非常に得るものが多いセミナーでした。

 特に印象に残っているのは、東京大学医学部附属病院の齋藤先生の「意外に知

られていない消毒の要点」で、すぐにでも実戦で生かせる消毒についてのご講演でし

た。私たち医療従事者の手指消毒がどれほど重要であるかということ、そして消毒の種

類について、どのような時にどのような対応をするかということを理解し、より清潔

で、なおかつ医療の現場として感染防止のための様々な消毒が用いられる事を学びまし

た。これらの知識から滅菌業務においてもよりよい環境が作っていけると思いました。

知識が身に付いていなければ、患者様の信頼を得ることはできません。そのため、消毒

や滅菌をおろそかにしてはいけないと痛感しました。

 研修で講師の方々からいただいた知識を意識し、消毒・滅菌スキルを高めるととも

に、プロ意識を持って業務に取り組んでいきたいと考えています。

 この度行われた講演では、医療従事者として感染症や滅菌についてより一層多くのこ

とを習得することができました。このような機会を与えてくださった入谷先生を始め、

研究会の運営にも携わっていらっしゃる戸田さん、この場をお借りいたしまして感謝申

し上げます。

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✳︎口唇裂・口蓋裂 治療

口唇裂・口蓋裂の治療

 

 口唇裂・口蓋裂の子どもに対する治療の目的は、生まれつき離れて開いてしまっって

いる裂の部分を閉じ合わせて通常の形に戻し、正常な機能を習得できるようにしてあげ

ることです。

 これにはどうしても外科手術が必要となります。かなり以前は、口腔外科、整形外

科、耳鼻科などの診療科でこの手術が行われていましたが、現在では口腔外科、形成外

科が専門的に手術を行っています。

 大きな病院や大学病院では、口唇裂・口蓋裂センターを設置して、手術を受けた後の

他の必要な治療や管理を、専門科が連携しながら一貫して行っている施設もあります。

 

 

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唇顎口蓋裂

 

▶︎口唇裂の手術

  口唇裂の手術を行う時期について、一般的に生後約3〜4ヶ月頃で、赤ちゃんの体重

 が6㎏を超えた頃を基準として行われています。口唇裂が両側にある場合には、裂の

 状態によっては両方を一度に手術を行う場合と、この時期にどちらかの片方だけを手

 術し、この傷が治ってくるのを待って、生後6〜7ヶ月、もう片方を手術する方法も行

 われています。

  手術がなぜこの時期かというと、赤ちゃんの全身的な状態が安定してくる時期であ

 り、手術を行う部分の口唇がある程度発育してくるので、手術がやりやすくなること

 があげられています。

  最近では、この手術をするまでの期間に、口の中にマウスピースのような物を装着

 して哺乳をしやすくしたり、離れている歯ぐきの部分をできるだけ寄せて手術をしや

 すくする方法も試みられています。しかし、赤ちゃんに心疾患などの合併症がある場

 合はその疾患とのかね合いで、口唇裂の手術時期が延期されることもあります。 

  手術は入院して、赤ちゃんが全身麻酔によって眠っている間に行われ、通常手術後

 1〜2週間で退院となります。実際の裂部を縫い合わせる手術の方法については、裂の

 タイプや範囲、施設によって多少異なり、詳細は専門書にゆずりますが、いずれにし

 ても、裂部を単に縫い合わせるのではなく、鼻や口唇の形や手術後の発育、機能が十

 分に得られるような綿密な方法で行われています。

  また、口唇裂だけの場合、この初回のし手術で目的のほとんどは達成されますが、

 その後の成長に合わせ、傷跡や鼻の形などの修正手術を時期を見て行うこともありま

 す。 

 

 ▶︎口蓋裂の手術

  口蓋裂の手術を行う時期や方法については、以前より国内でいくつかの意見があ 

 り、それぞれの施設で少しでも良い手術結果を求めて、時期や方法を検討しているの

 が現状です。口蓋裂の手術の重要な目的は、食物をよく摂取できるような口蓋の形態

 や機能の獲得と、鼻咽腔閉鎖機能という言葉の面で非常に重要な働きを改善すること

 にあります。

  言葉の面では、できるだけ早い時期に口蓋の手術をしたほうが正常な発音の習得に

 有利であり、一方、顎の発育や歯並びなどの面では、発育がある程度進んだ遅い時期

 に手術をしたほうが影響が少ないと言われています。したがって、おもに最近では年

 齢が1歳代で軟口蓋と呼ばれる奥の部分だけを閉じておいて、顎の発育を考慮して5〜

 6歳までの間は、硬口蓋の部分の裂は、人工の閉鎖床という装置でふさぐことになり

 ます。

  いずれの手術法でも、それぞれ長所や短所があり、この短所の部分をできるだけ少

 なくする方法が工夫され、行われています。

  また最近では、これらの口唇や口蓋の形成手術以外に、将来永久歯が生え始めて歯

 並びや噛み合わせの治療(歯科矯正治療)を行う時期になって、これらの治療と関連

 して、歯を並べる土台とも言える歯槽骨が裂によって欠けている場合にはその部分、

 骨を作るための骨移植の手術が行われることが一般的になっています。これらの手術

 も、患者さんに少しでも良い歯並びの形態や機能を回復してもらうことを目的とした

 ものです。

✳︎唇顎口蓋裂 原因

口唇裂・口蓋裂 原因

 

 口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんが生まれてくる原因については、多くの研究者により研究

されていますが、明らかな原因は現在のところまだわかっていません。

 一般的に、生まれつきの異常はすべて遺伝が原因していると考えがちですが、決して

単純に遺伝的要因だけに左右されるものではありません。確かに遺伝的要因の関与が高

いことも否定されてはいませんが、母親の胎内で順調に発育していく過程を妨げようと

する周囲の要因、つまり、これら環境的な要因と遺伝的要因が相互に作用して、妊娠初

期の口唇や口蓋が形作られる時期にトラブルを引き起こすのではないかと考えられてい

ます。

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口唇裂・口蓋裂

 したがって、これまで口唇裂や口蓋裂の方がいらっしゃらない家系でも、この病気が

発現することはよくあります。このような環境的要因には、両親の年齢、母体の病気や

栄養状態、エックス線、薬剤やアルコール、タバコなどの嗜好品などもあげられていま

す。

 また、口蓋裂・口唇裂の赤ちゃんには、からだの他の部分に合併した病気が見つかる

ことも比較的によくあります。心臓の異常、耳や手足の形の異常などがあげられます

が、細部にわたる全身的な検査を受けておくことが大切です。

 

 

 以上のように、口唇裂・口蓋裂は先天的な顔面、特に口腔領域の形の異常と言えます

が、この鼻や口の部分は、栄養の摂取、呼吸、言葉の発音などの、人が生活するうえで

非常に重要な働きを担っている器官でもあります。

 したがって、害は顔面の審美のうえだけの問題だけでなく、これらの重要な機能に早

期より影響を及ぼすことが多く、生まれた直後より医療面のサポートが必要となります。

 

 

▪️唇顎口蓋裂  ✳︎ 口唇裂・口蓋裂

 

✳︎口唇裂・口蓋裂

 

 🔹口唇裂・口蓋裂とはこんな疾患です

   口唇裂とは、一般に上口唇(上くちびる)に裂(切れめ)ができた状態で生まれ

  てくる疾患です。また、口蓋裂とは、口腔(口の中)と鼻腔(鼻の中)を隔ててい

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唇顎口蓋裂

  る口蓋(上あごの歯列の内側の部分)の部分に裂を生じて生まれてくる疾患を呼ん

  でいます。

 

  ▶︎口唇裂・口蓋裂が生じるメカニズム

    母親の胎内に宿った赤ちゃんの顔の部分は、最初から形ができあがっているの

   ではなくて、顔面突起と呼ばれるものが組み合わさり、徐々にくっつき合ってで

   きあがっていきます。同じように口腔の天井ともいえる口蓋も、口蓋突起という

   組織が合わさってくっついて作られます。

    これからは妊娠の初期である約3ヶ月頃までに見られ、この間の過程になんら

   かの異常が起きると、本来組み合わさる部分がうまくくっつかなくなり、その結

   果、裂が残って、口唇裂や口蓋裂が発生すると考えられています。

 

  ▶︎分類と発生頻度

    ひと口に口唇裂・口蓋裂といってもさまざまなタイプがあり、医学的には裂の

   できる場所や範囲によって分類されており、口唇裂であれば、上唇の左右どちら

   か片方のみに生じる場合や、左右の両方に裂が生じる場合もあり、裂の範囲も唇

   だけでなく鼻や歯ぐきの方まで広がっていることもあります。

    口蓋裂においても、口蓋全体に裂が生じる場合や、軟口蓋と呼ばれる口蓋の奥

   の部分だけに裂があったり、表面からは見えない口蓋粘膜の下の組織だけに裂が

   存在しているタイプなどさまざまです。

    また、これら口唇裂と口蓋裂の双方が組み合わさっている場合も多く見られま

   す。

    口唇裂・口蓋裂の赤ちゃんが生まれる割合は、人種や地域によってかなり差が

   あり、白人の900〜1000人に一人の割合に対して、黄色人種である日本人ではお

   よそ500〜600人に一人とされ、他の人種より発生の割合がかなり高いと言われて

   います。

✳︎ 高熱後の急性歯肉炎

 

あけましてえおめでとうございます🎍

本年もよろしくお願い致します。

 

🔹高熱後の急性歯肉炎

 

  小児は大人と比べて熱が出やすく、発熱にともなって歯肉炎などの口腔症状があら

 われることがあります。発熱の原因は不明のこともよくありますが、多くはウィルス

 感染が原因と考えられています。また最近感染によっても発熱し、歯肉炎が見られる

 ことがあります。

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高熱

  急性の歯肉炎とともに口腔粘膜や口唇、頬に広がる小水疱や潰瘍が見られる病気に

 単純ヘルペスウィルスの感染があります。乳幼児、次いで学童に多く見られ、発熱を

 ともないます。炎症は歯肉のほぼ全体に及び、出血が見られることもあります。ま

 た、接触痛をともなうため、一時的に食事を摂りにくくなります。急性期は安静が基

 本で、可能なら歯ブラシやガーゼなどで口腔の清掃を行います。

  まれですが、歯茎に潰瘍や化膿がみとめられ、強い口臭があり、食事の困難をとも

 なう急性壊死性潰瘍性歯肉炎に罹ることがあります。口腔内の清掃が悪いところに、

 体力や免疫力の低下が加わると、歯ぐきで紡錘菌やスピロヘータなどの細菌が増殖し

 て起きます。歯ぐき以外の粘膜にはあまり変化は見られません。治療としては、抗菌

 薬の投与や栄養補給、安静が基本になります。

第15回 首都圏滅菌管理研究会

 

 今年も木の葉が色づく季節に開催されました、首都圏滅菌管理研究会に参加させてい

ただきましたのでご報告いたします。

 

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          【第15回首都圏滅菌管理研究会】

 

・開催日時 2018年11月10日㈯ 

      午前10時~午後17時

・会場   伊藤国際学研究センター 伊藤謝恩ホール

 

・テーマ 「滅菌保証を再考する」

 

【感染症基礎講座X】

感染制御に役立つ栄養療法の力
  土師 誠二(医療法人社団蘇生会蘇生会総合病院副院長・外科部長)

 

【教育講演】

内視鏡外科手術機器のリプロセス時のポイント
  錦織 雄詩(オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社)

 

【シンポジウム】

滅菌保証を考える
 Ⅰ.CIとBIの基本、BIの意義と信頼性
  長瀬 昭広(スリーエムジャパン株式会社)
 Ⅱ.オートクレーブ滅菌バリデーションの実践報告とパラメトリックリリースの検討
  小林 誠(榊原記念病院)
 Ⅲ.現場における払い出しの実情
  酒井 大志(越谷市立病院)
 Ⅳ.歯科クリニックでの滅菌保証のあり方
  戸田 奈緒美(イリタニオフィス)

 

【特別講演】

インテリジェント・ホスピタルの要は中材業務が担う
  大平 明弘(前島根大学副学長・前眼科学講座教授)

 

【ディスカッション】

 

【参加自由型企画】

=中材業務の見える化に向けてⅡ=
  <パネリスト>
  市橋 友子(聖路加国際病院)
  大川 博史(東京大学病院)
  松本 敏明(町田市民病院)
  橋本 章(株式会社名優)
  奥野 雅士(スリーエムジャパン株式会社)

 

 

  今回は、当院歯科衛生士 戸田奈緒美先生の講演、また論文掲載もあり大変充実した

講演会となりました。ご興味がある方は、当院にてご覧いただけますので、お声がけく

ださいませ!

 

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 さて、私事で大変恐縮ですが、今年の夏闘病生活を送った親族がありました。術前術

後にわたり、当院長 入谷先生をはじめ、歯科衛生士 戸田奈緒美先生には、沢山の知

識やアドバイスを頂戴しており、様々な苦しい時を乗り切ることができました事を大変

感謝しております。

 

 そして、この講演会での感染症基礎講座では、当時の状況や現在の状態などを念頭

に拝聴することができました。

 

 身体的な見た目には関係なく、低栄養になっていることがあること、低栄養によって

術後の合併リスクが高まることが分かりました。

 

*術後感染性合併症を防止するために

 

 

術前    ➡    ・低栄養、肥満対策

              ・感染対策

           ・宿主免疫能の強化

           ・併存疾患の管理(DM,など)

 

術中              ➡              ・低侵襲手術の導入(鏡視下)

                                       ・体温保持

                                       ・出血量と手術時間の減少

                                       ・手術手技と器具の進歩

 

 

術後              ➡              ・液性メディエーターのコントロール

                                       ・高濃度酸素

                                       ・血糖コントロール

                                       ・低栄養と免疫不全の改善

 

                   ・ワールドワイドガイドラインより

 

 私は、親族が大手術を受けるにあたり、当院の先生方サポートの元、術前術後の強

 化栄養のサポートに努めました。

 親族が高齢であることから、エネルギーが不足しがちなため、おやつに好きなものを

 食べることで、食べる楽しみを感じてもらうことにしました。乳製品、プリン、アイ

 スクリーム、まんじゅうなどエネルギーが高いものやたんぱく質が多く、栄養価が高

 いものを食べました。

 その結果、術前の体重の増減も少なく、体力・筋力は良好のお墨付きの元、大手術

 へ挑むことができました。術後の経過も良好で、スムーズに退院を迎えることができ

 さらには術後の検診も順調です。

 本題とは少し離れますが、美味しいものを、楽しくいただくこと。これこそが心と

 身体の栄養に繋がるものだと痛感いたしました。

このような対応ができましたのも、当院の先生方を始め、スタッフの皆様に支えられ

て闘病生活をスムーズに乗り切ることができました事だと思います。この場をお借り

いたしまして、改めて感謝いたします。

 

 

シンポジウム  滅菌保証を考える
 CIとBIの基本、BIの意義と信頼性    

   長瀬 昭広(スリーエムジャパン株式会社)

 

 ・CI・BIのインジケータの役割について

 

CI

特に重要な滅菌条件の滅菌器庫内における“バラつきを検知”

👇

個々の滅菌物が置かれた場所で目近物の重要条件が達成されたことを使用する

BI

菌が殺滅できる状態であったこと“滅菌工程の致死性を確認”

👇

実際に滅菌工程が菌(芽胞)を死滅させる条件に達したことを確認する目的で使用

 

  CIとBIがそれそれぞれの役割から保証を位置づけ、物理的インジケータによる記録によって滅菌管理が保証される。

 

・今回の公演から、当院における滅菌業務につて

 

患者様への良好なイメージ作り

処置内容ごとに器材を適切に取り扱う

洗浄の作業手順

器材はセット組された状態で洗浄・すすぎおよび乾燥のプロセスを行う

滅菌における包装と滅菌機への挿入

器材を1つのセットにまとめて収納

保管の効率性と完結性

滅菌終了後、簡便に収納・保管

 

 

・当院における滅菌管理の信頼性について

  当院では、化学的インジケータ・生物学的インジケータ・物理的インジケータ、三種

のインジケータを正しく併用し、日々ホームページで滅菌保証をアップしております。

 

  また、今回の講演会により、滅菌技術、医療安全について意識向上に繋がりました。

そして、初心忘れず、目に見えない天敵を撃退!手洗いですね!!

✳︎ 上唇小帯の異常

 

🔹上唇小帯の異常

 

  上唇小帯は、上唇と歯ぐきをつなぐ「すじ」で、上唇の中央を上の方にめくった

 ときに、粘膜から歯ぐきにかけてピンと張って見える部分を言います。

  生まれてすぐの赤ちゃんでは小帯の幅が広く、付着部も下寄りです。前歯が生え

 た後も、2歳くらいまでは小帯は比較的太く、上の真ん中の歯と歯の間に入り込ん

 でいることがあります。しかし、発育につれて付着部が歯ぐきの上のほうに移動

 し、細くなっていきます。

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   乳幼児期は手術の必要はありませんが、上の前歯が永久歯に生え替わってから

 も、歯と歯の間に小帯が入り込んでいるような場合は、小帯を切除する手術を行う

 ことがあります。 

  小帯が付いている位置が歯に近く、前歯の間に入っているような場合、歯みがき

 の際に歯ブラシが小帯に当たりやすいということがあります。また上唇が前歯に被

 さりやすく、汚れを観察しにくいことがあるので、上顎前歯の歯みがきのときには

 上唇を押し上げながら行うなどの工夫が必要です。

 

✳︎ エプーリス

 

🔹エプーリス

 

  エプーリスは、歯ぐき(歯肉)に発生する良性の腫瘤(はれもの)で、球形に歯

 肉が膨らんだ形をしています。上顎の前歯部の歯肉が好発部位で、色はまわりの歯

 肉とあまり変わりがないか、やや赤みを帯びています。成人女性に多く見られ、局

 所への何らかの刺激が引き金となって生じると考えられていますが、まれに先天性

 エプリースといって新生児や乳児に見られることもあります。

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  先天性エプリースは発育期の奇形的なものと考えられており、歯ぐきへの刺激や

 炎症とはほとんど関係がなく、多くは自然治癒します。それに対して通常のエプリ

 ースは、歯を支える骨や、歯と骨の間にある歯根膜とつながっており、ふくらんだ

 部分だけを取り除いてもすぐ再発します。

  エプリースを十分に取り除くためには、骨などとつながっている基部も含め、エ

 プリース全体を手術によってていねいに摘出する必要が有ります。

 

✳︎ 萌出性歯肉炎

 

🔹萌出性歯肉炎

 

  乳歯、永久歯ともに、歯ぐきから顔を出してから歯全体が見えるくらいに萌出する

 までに、日数がかかります。萌出性歯肉炎は、歯がまだ一部しか顔を出していない

 時期に起きやすい、歯ぐきの炎症です。歯が生えはじめている部位の歯ぐきは、一

 時的に歯に被さるかたちになりやすく、被さった歯ぐきの下に汚れが入る隙間がで

 きます。

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  炎症の原因は、生えてきた歯と歯ぐきの間にたまった汚れで、その中で細菌が繁

 殖すると歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。また抵抗力が低下

 している場合には、腫れが大きくなって痛みを生じることがあります。

  萌出性歯肉炎を予防するうえでの基本は、生えはじめている歯のまわりの汚れ

 を、柔らかめのブラシなどを使ってていねいに落とすことですが、腫れが生じたあ

 とに歯の萌出に気付くこともあり、腫れがひどくて痛みもあるような場合には、患

 部を清潔に保つことに加えて抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。

 

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