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✳︎ 上唇小帯の異常

 

🔹上唇小帯の異常

 

  上唇小帯は、上唇と歯ぐきをつなぐ「すじ」で、上唇の中央を上の方にめくった

 ときに、粘膜から歯ぐきにかけてピンと張って見える部分を言います。

  生まれてすぐの赤ちゃんでは小帯の幅が広く、付着部も下寄りです。前歯が生え

 た後も、2歳くらいまでは小帯は比較的太く、上の真ん中の歯と歯の間に入り込ん

 でいることがあります。しかし、発育につれて付着部が歯ぐきの上のほうに移動

 し、細くなっていきます。

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   乳幼児期は手術の必要はありませんが、上の前歯が永久歯に生え替わってから

 も、歯と歯の間に小帯が入り込んでいるような場合は、小帯を切除する手術を行う

 ことがあります。 

  小帯が付いている位置が歯に近く、前歯の間に入っているような場合、歯みがき

 の際に歯ブラシが小帯に当たりやすいということがあります。また上唇が前歯に被

 さりやすく、汚れを観察しにくいことがあるので、上顎前歯の歯みがきのときには

 上唇を押し上げながら行うなどの工夫が必要です。

 

✳︎ エプーリス

 

🔹エプーリス

 

  エプーリスは、歯ぐき(歯肉)に発生する良性の腫瘤(はれもの)で、球形に歯

 肉が膨らんだ形をしています。上顎の前歯部の歯肉が好発部位で、色はまわりの歯

 肉とあまり変わりがないか、やや赤みを帯びています。成人女性に多く見られ、局

 所への何らかの刺激が引き金となって生じると考えられていますが、まれに先天性

 エプリースといって新生児や乳児に見られることもあります。

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  先天性エプリースは発育期の奇形的なものと考えられており、歯ぐきへの刺激や

 炎症とはほとんど関係がなく、多くは自然治癒します。それに対して通常のエプリ

 ースは、歯を支える骨や、歯と骨の間にある歯根膜とつながっており、ふくらんだ

 部分だけを取り除いてもすぐ再発します。

  エプリースを十分に取り除くためには、骨などとつながっている基部も含め、エ

 プリース全体を手術によってていねいに摘出する必要が有ります。

 

✳︎ 萌出性歯肉炎

 

🔹萌出性歯肉炎

 

  乳歯、永久歯ともに、歯ぐきから顔を出してから歯全体が見えるくらいに萌出する

 までに、日数がかかります。萌出性歯肉炎は、歯がまだ一部しか顔を出していない

 時期に起きやすい、歯ぐきの炎症です。歯が生えはじめている部位の歯ぐきは、一

 時的に歯に被さるかたちになりやすく、被さった歯ぐきの下に汚れが入る隙間がで

 きます。

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  炎症の原因は、生えてきた歯と歯ぐきの間にたまった汚れで、その中で細菌が繁

 殖すると歯ぐきが赤く腫れたり、出血しやすくなったりします。また抵抗力が低下

 している場合には、腫れが大きくなって痛みを生じることがあります。

  萌出性歯肉炎を予防するうえでの基本は、生えはじめている歯のまわりの汚れ

 を、柔らかめのブラシなどを使ってていねいに落とすことですが、腫れが生じたあ

 とに歯の萌出に気付くこともあり、腫れがひどくて痛みもあるような場合には、患

 部を清潔に保つことに加えて抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。

 

✳︎ 萌出性嚢胞

 

🔹萌出性嚢胞

 

  歯が歯ぐき(歯肉)から顔を出すことを「萌出」と言いますが、歯が萌出する少

 し前に、歯ぐきに透明感のあるふくらみは柔らかいドーム状のことが多く、中に液

 がたまっています。淡いピンク色のこともありますが、やや青紫っぽい色をしてい

 ることもあります。永久歯よりも乳歯、特に乳臼歯の萌出の際にみられます。

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  このふくらみを萌出性嚢胞と言いますが、一般に嚢胞という名前がついている病

 気の場合、ほとんどのものが外科的に摘出しないとならないのに対し、萌出性嚢胞

 は短期間のうちに自然消滅します。治療の必要もなく、痛みが出ることもありま

 せん。萌出性嚢胞がなくなると間も無く歯が萌出してきます。

✳︎ 舌に白い苔のようなもの(舌苔)

 

🔹舌に白い苔のようなもの(舌苔)

  健康なときの舌の表面は、淡いピンク色をしています。よく見ると細かい凹凸が

 あってザラザラしていますが、それは舌の舌の表面に、舌乳頭と呼ばれる小さな突

 起が多数あるからです。味を感じるための味蕾と呼ばれる器官の大部分は舌乳頭に

 あります。また舌の奥のほうから手前にかけては、舌の表面がうっすらと白っぽく

 なっており、これを舌苔と言います。

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  舌苔は舌の表面にある糸状乳頭と呼ばれる組織に、食べ物のかすや剥がれた粘膜

 が付着し、そこに細菌が繁殖するなどしてできたものです。体調の変化、特に風邪

 や熱性疾患に罹患したような場合、舌苔が厚みを増して白いものが付着しているよ

 うに見えたり、舌苔の色が変わったりします。

  舌苔の付き方には個人差があり、抵抗力の有無や唾液の出方、1日のうちの時間

 によっても変化します。口内炎にともなって見られることもあります。なお、ミル

 クを飲んだあとの舌の色が白っぽく変わることがありますが、その場合は何もしな

 くても唾液などで徐々に目立たなくなります。

 

✳︎ 舌の潰瘍

 

 

🔹舌の潰瘍

  歯が生える前の時期を無歯期と言いますが、この頃は舌に潰瘍を形成することは

 めったにありません。赤ちゃんが生まれてからの約半年間は、吸せつ運動の際に乳

 首を上下の唇でとらえ、舌と顎をリズミカルに動かすことで乳汁を取り込み成長の

 源にしています。特に舌の前後、上下方向のダイナミックな動きが乳汁の取り込み

 には重要です。

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  ふつうは歯が生えていない時期に、前述のように先天性歯や新生児歯がある場合

 には、おっぱいを飲むときの舌の運動にともない、歯が頻繁に舌の裏側にぶつかり、

 それがくりかえされて舌に潰瘍ができることがあります。歯の先端がとがっていた

 り、薄く鋭利な場合には高い頻度で潰瘍が生じます。この潰瘍を「Riga-Fede(リ

 ガ・フェーデ)病」と呼びます。

  「Riga-Fede(リガ・フェーデ)病」になると、おっぱいを飲むときに舌に痛み

 を感じることから、乳汁摂取が著しく妨げられます。そのため、歯のとがった部分

 を丸める、あるいは歯に詰める材料を貼り付けて、歯の形を丸くするなどの治療を

 行う必要があります。

  赤ちゃんは唾液が多いことから、歯科材料を歯に貼り付ける治療は決して容易で

 はありませんが、接着技術の進歩で良好な結果が得られるようになりました。歯か

 ら舌への刺激がほとんどなくなると、ふつう潰瘍は速やか消失します。

✳︎ 先天性歯(先天歯)

 

🔹先天性歯(先天歯)

  乳歯が生えはじめる時期には個人差がありますが、ほとんどの場合、生後6ヶ月

 以降に下顎の真ん中(乳中切歯)から生えてきます。平均は8〜9ヶ月です。ところ

 が、生まれたときにすでに歯が生えていることがあり、そのような歯を先天性歯

 (先天歯)と言います。また生後一ヶ月以内に生えてきた場合には新生児歯と言い

 ます。

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  先天性歯あるいは新生児歯は一本だけのこともありますし、二本みられることもあ

 ります。ほとんどは下顎の乳中切歯です。なぜ通常よりもずっと早くに歯が生えは

 じめるかは、わかっていません。

  赤ちゃんに歯が生えてくることは喜ばしいですが、先天性歯や新生児歯について

 は残念ながら当てはまりません。多くの場合、これらの歯は根の形成が不十分でグ

 ラグラしており、また噛み合う相手の歯もあまりありませんから歯としての役割を

 発揮できません。動揺が著しい歯については、抜歯せざるを得ないことがあります。

 また動揺があまりない歯では、吸せつ(母乳を吸う)運動の際に舌に歯がぶつかる

 ことで舌下部に潰瘍を作ってしまうことがあります。

  先天性歯の色は、通常の白色の場合もありますが、黄色味がかっていることも多

 く、そのような歯では正常な乳歯に比べて表層のエナメル質の硬さが劣っています

 (形成不全歯といいます)。形成不全歯では、歯が噛み合うようになった後に早く

 すり減る傾向があります。

 

 

✳︎ 乳児期に口の中に現れる病気

 

 

 👶乳児期に口の中に現れる病気

 

   舌や粘膜など軟組織に現れる病気に特に気をつけて見てください 

 

 

 

 

🔹上皮真珠

  生まれて間もない時期から、おおむね生後数ヶ月くらいにかけて、直径が1㎜

 から数㎜くらいの大きさの、光沢のある白い球形のかたまりが歯ぐき(歯肉)に見

 られることがあります。かたまり部分の組織が上皮由来であり、真珠に似ているこ

 とから上皮真珠と呼ばれます。しかし実際には真珠のように硬いものではなく、時

 間とともに吸収されてやがて消失します

 

8020健康推進財団よりf:id:tokyo-microscope:20180907142951p:plain

  かたまりの大きさはさまざまで、個数についても1個から数個以上とさまざまで

 す。生まれる以前の時期に、歯を作る役目を担っていた組織の一部が吸収されずに

 残り、それがかたまり状に変化してできると考えられています。

  乳歯が生えはじめるよりも前に自然に消失しますので、治療の必要はありません。

 また乳歯の生え方や歯ならびへの影響もありません。

  また、似たような白く球状のかたまりが口蓋(上顎の粘膜部の凹み)の真ん中に

 現れることがあり、それはエプスタイン真珠と呼ばれます。

  上皮真珠は比較的目に付きやすい場所にできますが、エプスタイン真珠について

 は気付かれないこともあります。

  白くくっきりとした上皮真珠については、生えてすぐの歯のように見えることも

 あります。

 

 

✳︎ 舌の動きと音声

     👶言葉や音を発することも歯と口の大きな機能です。

 

 

🔹舌の動きと音声

  舌は、早く自在に形を変えて動くことができる器官です。食べる時には特に激し

 く動きます。口に入ってきた食物を奥歯の上に乗せる、噛み潰された食物を分け

 る、唾液と食物を混ぜる、飲み込むために食塊を作りながら咽頭部に運ぶなど、目

 的に応じて形を変えながら種々の働きをします。

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 音声についても、舌は多くの音を作る主役を演じています。前述の口唇音と前後し

 て「ダ」「タ」などの音が聴かれてきます。これからの音は、舌の先方を上の前歯

 のすぐ後ろに押し付け、押し付けた舌をすぐに離すと同時に発音すると聴かれる

 「舌先音」などと呼ばれる音です。口を開けて舌の先方を上下に動かす必要がある

 ことと、この頃に下の乳前歯が生えてくることなどから、”よだれ”をともないなが

 ら「ダダ、タタ、ナナ、ネーネ」などの音が聴かれます。

  これらの音が長くなったり短く重なるなどして「単語」として意味を持つように

 なります。また、舌と口蓋(上あご)が接触して作られる音ですので、比較的容易

 に接触場所と接触して離すタイミングなどを覚えることができます。舌と口蓋を少

 し離して、その隙間を呼気を通らせて発音する「サ」「ラ」などの非接触音は、隙

 間の取り方や呼気の強さなど少し音を作る(構音)のが難しいため接触音で代行し

 てしまった際に、赤ちゃん言葉などと言われます。

 

✳︎ バブバブ、ウマウマ(喃語)と言葉の発達

 

 離乳期から幼児期は、食べるための口の動きが発達すると同時に、言葉の発達の準

備期ともいえる喃語の時期でもあります。食べること、話すことはどちらも口を中心

になされています。両方の機能は非常に密接ですが、食べるときの舌、唇、顎などの

動きの発達が音、(特に子音)を作る(構音)ときの舌、唇、あご(顎)などの動き

の発達より早期に獲得されています。そこで、食べる動きは、言葉を話すときに出す

「音」を作る土台を担っており、言葉の発達(構音機能)のためには是非必要です。

 しかし、上手に食べられるようになると、だれもが「話し」ができるようになるわ

けではありません。言葉の発達には口の機能発達だけでなく、耳(聴覚)を中心に

目(視覚)や手(触覚)などを通した繰り返しの「言葉」のための学習が必要です。

また、言葉で分かり合えるようになる以前に、母親と家族との親密な接触関係の形成

など、知的、心理的、情緒的な面を含めた多面的な発達も必要とされています。

 

 

 

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🔹唇の動きと音声

 🔻{ウマウマ}

  {「マ」「バ」「パ」「ブー」}などは、上下の唇を使って音を作るため口唇音

 と呼ばれています。自分の意思に応じて唇を動かすことができるようになると、口

 唇音が聞かれ始めます。しかしながら、まだ意味がないため「喃語」と呼ばれてい

 ます。離乳食が上手に食べられるようになるのに唇は大切な役割を担っています。

  生後6〜7ヶ月頃にはスプーンの食物を唇で挟んで、擦りとる動きが発達します。

 この頃に、水の入ったコップやお椀に顔を突っ込んで、”バブバブ遊び”ができるよ

 うになります。こうして呼気(吐く息)の強さと持続(長さ)がかなり自身でコン

 トロールできるようになってきます。

  生後8ヶ月前後の頃には、それまでの「アー」と聴こえていた喃語の発生時に

 「マー」の音がときどき聴くことができるようになります。これは「アー」の発声

 時に、音が口から出るのを遮るかのように、上下の唇をしっかり閉じて息を鼻に抜

 くようにしながら唇を開き「マー」の音を自分で出せるようになります。この音の

 繰り返しが意味を持つことを、繰り返して頻度が高くまわりから教えられ、

 「ママ」「ババ」「バーバ」「ブーブ」「マンマ」など意味のある言葉として獲得

 されていきます。

  このように唇は食べるためだけでなく、言葉の発達のうえからも大切な器官で

 す。離乳食を与える際や、コップから水を飲ませる際などに、上手に使うことがで

 きるような介助の工夫が大切です。

 

 

✳︎ 乳児期の Q & A

 

 乳児期の疑問

 

 

 Q.親の使った箸やスプーンで離乳食をあげても大丈夫ですか?

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 A. 親の使った食具や食器で離乳食をあげると、親の口腔内の細菌が赤ちゃんに伝

  播して、むし歯(う蝕)などに悪影響が出ないか心配される保護者は多いと思わ

  れます。歯や歯ぐきの病気の大半は、口の中に住み着いた細菌(常在細菌)が原

  因となります。口には多くの種類の細菌が住み着いていますが、その構成や活性

  は個々によって異なります。赤ちゃんの口は生まれてきたときには無菌ですの

  で、誰かから細菌が感染しながら自身の口の中の常在細菌が定着していきます。

  そこで、離乳食などを与える前に親の口を清潔に保つことが大切です。

 

家族みんなの口腔衛生状態が大切です。

『離乳の上手な進め方』 ✳︎離乳移行へのサイン

 アシスタントのkanaです。

 

 本日は『離乳の上手な進め方』についてのお話をさせていただきます。

 

 

             離乳の上手な進め方

 

  離乳期を通して量を食べさせようとせずに、食べる動きを促すように進めていく

 ことが上手な離乳の進め方です。そのためには、離乳期をおおよその月齢で区切っ

 た各時期における離乳の進め方と食べ方の発達に合わせた離乳食の調理形態の関連

 を理解することが大切です。

 

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  ✳︎離乳移行へのサイン

   生まれて4ヶ月頃になると、手でおもちゃを握ることができるようになり、お

  もちゃしゃぶりが頻繁に見られます。硬さや大きさの異なるおもちゃが、口やそ

  の周囲に触れる頻度が多くなるにつれて、口でおもちゃをくわえたままで舌をお

  もちゃの脇から出したり、唇が上下するなど舌、口唇、下顎(下あご)などが自

  分の意思で動くことが可能となります。外から口の中に入ってくる「物」を触覚

  などによって認知し、その「物」に働きかけるように反応して、自らの意思で

  動く”口あそび”は離乳への移行サインです。

   厳密な離乳の開始時期の目安はなく、開始時期に少しのずれはほとんど問題に

  なりません。早すぎる離乳開始は、機能発達が未熟のために離乳食を押し出すな

  どの期間が長くなるだけとも言えます。口腔の機能面では、ゆっくり5〜6ヶ月頃

  から始めて十分です。

 

 ✳︎食べ方の発達と食べさせ方

   離乳期は歯のない口から前歯が生え揃う口へと、口の成長変化が著しい時期

  です。この口の中の成長変化に対応した、食べ方の発達変化に気づくことが大切

  です。歯の生え方や動きの変化に気づくことで、食べさせ方を変えていきます。

  離乳食の調理形態、食事介助の仕方、使用する食具・食器、などを合わせていく

  ことが発達を促します。

 

 

 ✳︎口の動き・食べさせ方に合わせた離乳食の作り方・与え方

  🔻口の動き・食べ方に合わせた離乳食

  ・5〜6ヶ月頃

    離乳食をたべはじめた最初の頃は、あご(顎)の開閉に合わせるように舌を

   出してくることが多いのですが、徐々に減少して下唇が内側に入り込むように

   して嚥下する動きが見られるようになります。しばらくすると、上下口唇を閉

   鎖しながらスプーン上の離乳食を上唇で擦りとるようにして捕食(口の中に摂

   りこむ)することができるようになります。

    自分の意思で口を閉じて、嚥下と捕食の機能の獲得がなされます。このよう

   な動きを促す介助は、下唇正中部の赤唇上に食具(スプーン)のボール部を乗

   せて、あごと口唇の閉鎖を待って、口唇が閉鎖してからスプーンを引き抜くよ

   うにした与え方です。この捕食の介助は、離乳初期だけでなく発達期全般に必

   要となり、この食べ方は生涯にわたって使われていきます。

    離乳食は、塊のない滑らかにすりつぶしたトロトロ状から、離乳が進む(飲

   み込みが上手になる)につれて水分を少しずつ少なくして、ペースト状にして

   いきます。子供の状態を見ながら、1日1回1匙づつ始めます。母乳やミルクは

   飲みたいだけ与えます。

 

  ・ 7〜8ヶ月頃

    軟固形の離乳食を、舌前方部と口蓋數壁部の間で押しつぶす動きが見られる

   ようになります。その動きの様子を観察すると、口角部(口の端)の水平方向

   への動きとそれとともに赤唇部が扁平になるのが見られます。

    食べさせ方の介助では、口の中で形のある軟らかい食品の大きさや硬さなど

   の食物の物性が感知しやすく、軟らかな固形食物をつぶす動きを引き出せる

   よう、口を閉じた時に舌の前方部に食物が取り込めるような介助をします。

    特に大きく口を開いた時に、舌の中央や奥側に食べ物を入れ込まないよう注

   意が必要です。

    離乳食は、指でつまむと簡単に潰れるような軟らかさの固形食が適当です。

   最初は、舌で潰された食物が口の中でバラバラになって飲み込みずらいため

   に、あんかけなどのトロミづけをするなどの工夫が必要です。

    1日2回の食事のリズムをつけていくのと同時に、いろんな味や舌触りを楽し

   めるように食品の種類を増やしていきます。

 

  ・ 9〜11ヶ月頃

    奥の歯ぐき(歯肉)で食物を潰す動きが発達するこの時期には、舌と下顎の

   横への動きに対して頬と口唇が協調した動きが見られます。動きを詳細に見る

   と、奥の歯ぐきの上の食物を舌の側縁と頬の内側の粘膜で保持しながら、下顎

   の側方運動(臼磨運動)によって、その食品をすり潰す動きです。この一連の

   動きは、外からの観察では口角の特徴的な動きとして見る事が可能です。

    また、”手づかみ食べ”の始まるこの時期は。種々の食物の形や物性の感覚を

   手づかみしながら手掌や手指によって覚えていくため、食事やおやつの場で、

   そこにある食品を手でつかむことが頻繁に見られますが、このような動きを止

   めさせないような配慮が必要です。

    離乳食は、奥の歯ぐきでつぶせる固さ程度が適当となります。目安として

   は、指でつまんで力を入れるとつぶすことができる程度の硬さです。前歯は生

   えてきますが、奥歯は1歳半頃にならないと生えてきても上下の歯が噛み合い

   ません。硬くなりすぎたり、繊維が強い食物は、つぶすことができないため丸

   飲みすることもしばしばです。固形食物を丸飲みする習癖を防ぐ面からも硬さ

   に注意することが大切です。食事のリズムを大切に、1日3回食に進めていき、

   家族一緒の楽しい食卓を経験させるのも大切です。

 

  ・12〜18ヶ月(離乳完了)頃

    この時期の最初の頃は、食物を持った手に顔と口が迎えに行くような頭部の

   回旋の動きが見られますが、次第に回旋がなくなり顔が正面を向いたままで手

   と協調できるようになって、正面を向いて唇の中央部から手づかみした食品を

   口の中へ取り込めるようになります。

    また、指も最初の頃は口の中に入りますが、1歳半頃には唇の位置までで止

   まり、指は入らずに大きなものは前歯で噛みとって取り込むことができるよう

   になります。自分で食べる動きが活発の割には、一口量の調節などの協調動作

   の獲得に時間を要するために、よく食物をこぼします。多少汚れても発達に必

   要ですから、おおらかに見守って手づかみ食べを止めさせないようにします。

   このような食べ方は、前歯による噛みとる機会が多くなるため、硬さに応じた

   歯が受ける感覚と咀嚼の筋の力の程度をの協調などを学び、一口量の感覚が獲

   得されていきます。

    食物の形態は、硬さは奥歯が生えていないか生えていても上下の歯がしっか

   り噛み合っていないため、繊維の強い野菜や肉などは噛み潰すことはできま

   せん。奥歯の状態を見ながら、食物を選択する事が必要です。また、”手づかみ

   食べ”で機能発達が促される時期です。手に持てる形の果物や野菜などの調理の

   工夫や菓子類などの選択必要となります。

 

  ✳︎離乳期の口の管理

    口の中に乳汁だけしか入ってこなかった時に比べて、離乳期には種々の食品

   が口に入るようになります。離乳期でも5〜6ヶ月の頃は食物の種類も少なく、

   ペースト状の離乳食がほとんどです。離乳食の後の乳汁で口の中はきれいにな

   りますが、7〜8ヶ月頃からは離乳食も軟固形となり、潰された離乳食の一部

   が奥の歯ぐきと頬の間に残る事があります。ガーゼなどでやさしく拭ってあげ

   ると良いでしょう。

    個人によって差がありますが、8ヶ月前後には下の前歯が生えてきます。歯

   ブラシで歯を磨くまでにはステップがあります。最初は口の中をよく見て、そ

   っと指で触れる事から始めます。こうして口の中や歯に触れられる事に慣れさ

   せていきます。そして歯が少し長くなってきたら、ガーゼで歯の表面を拭って

   あげます。機嫌のよい時に話しかけながら拭うようにします。

    やがて上の歯が生えてきます。すぐに歯ブラシでゴシゴシ磨く事は避けて、

   赤ちゃん用の歯ブラシを口に入れて遊ばせる事から始めます。慣れるまでの期

   間には個人差がありますが、この間の歯の掃除は慣れたガーゼを用います。

    歯ブラシに慣れてきたら、歯ブラシで遊ばせた後にお母さんの膝の上に寝か

   せて、やさしく話しかけながらみがいてあげます。前歯や前歯の周りの歯ぐき

   は、体の中で非常に敏感な場所です。少しずつ慣れさせながら歯磨きをすすめ

   る事が大切です。

 

『赤ちゃんの味覚・味覚の発達』 ✳︎味の基本感覚と味蕾 ✳︎味覚の発達

 

 アシスタントのkanaです。

 

 本日は『赤ちゃんの味覚・味覚の発達』についてのお話をさせていただきます。

 

 

          赤ちゃんの味覚・味覚の発達』

 

 ✳︎味の基本感覚と味蕾

   飲食物の摂取によって得られる味覚の基本には、甘味、酸味、塩味、苦味、旨

  味があります。

   日常の食事では、これらの基本味の感覚が組み合わされ、加えて、食物の舌

  触り、香り、噛みごたえ、粘調性、そして視覚からの色なども合わせて、その食

  物の「味」として味わっています。

   基本味は、舌背(舌の表面)を中心にした口の中の粘膜にある味蕾細胞で受け

  取って味を感じます。味蕾は口の中の粘膜に広く分布していますが、舌背は味蕾

  細胞が入っている味孔が多くあり、よく噛まれて唾液と十分に混ざった植物の味

  物質は、味孔で味蕾を刺激しやすく、よく噛むことで食物本来の味を感じやすく

  なります。

 

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 ✳︎味覚の発達

  🔻新生児期

    味の受容器である味蕾は、お腹の中の後半には私達と同様の形をしていて味

   を感じることができると言われています。味蕾の数は新生児では多く存在して

   おり、その後の成人にかけての味蕾の数の減少を考えると、この時期が味覚に

   もっとも敏感な時期とも考えられています。糖液や旨味の液に対しては顔の表

   情が緩み、吸せつの動きが見られますが、苦味や酸味の液に対する表情は、口

   をすぼめ、舌を突き出すなどの動きが見られます。このような味の違いによる

   反応は、下位脳(本能的)によるものと考えられます。授乳期では、母親の摂

   取した食物によって母乳の風味が変わり、嗜好性を反映して、乳児の母乳摂取

   行動が変化することが報告されています。授乳の時間を通し、母親の食べた料

   理の風味が「味の刷り込み」として嗜好性が形成され、その後の乳幼児期の食

   体験によって強化されていくと考えられます。

 

 

  🔻離乳期から幼児期

    新生児に見られた味に対する反応は少しづつ弱まり、味に対して意識して対

   応する意味からすると、味覚形成のスタートは離乳期と言えます。基本味の

   中で、甘味と旨味は乳幼児期を通して好まれます。これらの味は、生命維持の

   基本となるエネルギーやタンパク質に対する味覚であり、生理的要求と一致し

   た味と言えます。

    また、塩味は新生児では表情に変化がなく、塩味の味覚は離乳期から始まる

   後天的な食体験により形成されると考えられています。離乳期の食塩使用量

   は、離乳開始の5〜6ヶ月では離乳食に塩分は加えず、7〜8ヶ月で1日0.3g、9〜

   11ヶ月で1日0.5g〜1.0g、12〜15ヶ月で1日2gまでが適当とされています。塩

   味のみならず、離乳食全体の味付けですが、上記の離乳期の月齢に合わせる

   と、それぞれ大人の約5倍、約4倍、約3倍、約2倍程度に薄めた味が基本になり

   ます。味蕾の数などから考えると、大人が考える以上に強く離乳食の味を感じ

   て食べていると推測されます。

    多くの食品を噛んで食べられるようになる(乳臼歯が生えて噛み合う)2歳

   以降は、いろいろな食物を食べることによる味覚の経験に加えて、形や硬さな

   どの物性などを含めた食物の「味」を記憶しますので、食生活の幅を広げられ

   るような配慮も必要です。

 

『上手な哺乳と上手な離乳』 ✳︎哺乳と口の成長 ✳︎哺乳障害(お乳が上手に飲めない)

 アシスタントのkanaです😊

 関東も梅雨入りしましたね☔️

 ☔️は気分が下がりますが、美味しい作物のためにも☔️はかかせないですね!

 

 さて本日も『上手な哺乳と上手な離乳』についてのお話です👶

 

 

 ✳︎哺乳と口の成長

  哺乳に関係した原始反射が消える頃に、下顎の前歯が生え始めます。このような

 口の成長ですが、乳汁で栄養の全てを摂っている期間も、離乳開始に向けてその成

 長は著しいものがあります。

  大きな成長が見られるのは、下顎の前方部の歯槽堤です。歯が生えていないこの

 時期(出生後から4、5ヶ月に向けて)に前にせり出すように大きくなり、その成長

 によって舌先が口の中に容易に入ることができるようになります。上の前歯に相当

 する歯槽堤も少し遅れて前方への成長が見られますが、この口の前方部の成長によ

 って口をしっかり閉じて飲み込む動きが学習でき、口の中に取り込んだ食物を成人

 同様な嚥下の動きで食べることができるようになります。このように口の機能の発

 達と口の形の成長は密に関連しながら、赤ちゃんは発達していきます。

 

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 ✳︎哺乳障害(お乳が上手に飲めない)

  おっぱいが上手に飲めない赤ちゃんの原因は、大きく二つに分けられます。一

 つは、口の中の形が吸せつするのに適当でない場合です。他は、おっぱいを吸って

 飲む動き(吸せつ運動)が上手に営めない場合です。

  おっぱいを飲む赤ちゃんの口の中の形は、「乳首と口の形」の項で前述しました

 ように、いくつかの特徴的な形になっています。その形が「口唇・口蓋裂」のよう

 に乳首をくわえる唇や上顎の口蓋に裂があるために、吸い出す力(吸せつ圧)が作

 れなかったりします。歯科では、裂をつなぐホッツ床などを赤ちゃんの口に入れて

 吸せつ圧が強くなるような治療援助をしています。また、未熟児や低出生体重児に

 見られることがある郊外中央の凹みの形が乳首にフィットできない長楕円形などの

 場合に哺乳障害が見られますが、人口乳首の形の選択など個々の赤ちゃんの状態に

 応じた対応がなされています。

  おっぱいを吸い出す力や飲み込む動きが悪いことが原因の哺乳障害は、染色体異

 常などの先天的な疾患や周産期のトラブルなどの原因による脳性麻痺などの赤ちゃ

 んに見られます。一定量の乳汁が飲めない場合には、経管による栄養確保を行い、

 発育を促しながら機能発達の医療支援を行うことがなされています。

『上手な哺乳と上手な哺乳』 ✳︎ 離乳開始のサイン ・ 哺乳と歯・口の成長

 

 

 こんにちはアシスタントのkanaです。

 

 前回の続きをお話しいたします!

 

 

 

 

 ✳︎離乳開始のサイン(哺乳反射とその消失)

   出生後すぐに赤ちゃんがおっぱいを吸えるのは、哺乳にかかわる原始反射による

 ものです。この反射は、哺乳にとってはとても都合の良い反射ですが、植物を咀嚼

 して嚥下する随意運動(自分の意思で動く動き)の発達を妨げますので、この反射

 がなくなる頃が離乳開始の最適期となります。

  哺乳反射には、探索反射(乳探し反射:口角や口唇周囲を触刺激すると刺激され

 た方に顔を向け、刺激したものを口の中に取り込もうとする反射)、吸せつ反射

 (口の中に取り込んだものを舌で包み、しごくように動く反射)、咬反射(奥の歯

 ぐきに触れると口を閉じて噛み込む反射)などがあります。反射は4、5ヶ月頃から

 消え始め、6、7ヶ月頃にかけて刺激を加えても反射の動きが表出されなくなってき

 ます。哺乳反射は、乳汁摂取にとっては感覚器や運動が未熟な時期に栄養を取り込

 むのに最適な反射運動なのですが乳汁摂取以外の摂食の動きにとっては、この反射

 が表出されなくなることで、自分の意思で動く随意運動の発達がなされ始めます。

 この頃が随意運動である摂食の動きを開始する適当な時期(離乳開始)と考えて、

 指導に用いられています。

 

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 ✳︎哺乳と歯・口の成長

  哺乳に関係した原始反射が消える頃に、下顎の前歯が生え始めます。このような

 歯の成長ですが、乳汁で栄養の全てを摂っている期間も、離乳開始に向けてその成

 長は著しいものがあります。

  大きな成長が見られるのは、下顎の前方部の歯槽堤です。歯が生えていないこの

 時期(出生後から4、5ヶ月に向けて)に前にせり出すように大きくなり、その成長

 によって舌先が口の中に容易に入ることができるようになります。上の前歯に相当

 する歯槽堤も少し遅れて前方へ成長が見られますが、この口の前方部の成長によっ

 て口をしっかり閉じて飲み込む動きが学習でき、口の中に取り込んだ食物を成人同

 様な嚥下の動きで食べることができるようになります。このように口の機能の発達

 と口の形の成長は密に関連しながら、赤ちゃんは発達していきます。

 

 

 

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